海士の本氣米通信 Vol.16〜Vol.20

海士の本氣米通信 Vol.16

【写真左】いよいよ海士の田んぼの風景が動き始めました!左手前は「荒起こし」、その向こうは「排水パイプ工事中」です。
【写真右上】荒起こし後の田んぼに雪が残っています。【写真右下】春の田植えに向けて、排水パイプを埋設しています。

水不足を乗り越えて生育順調!

ゆっくりとミネラル分が田んぼに溶け出す岩牡蠣の殻を11月に田んぼに散布した後、2ヶ月ほど同じ風景が続いていた島の田んぼですが、1月中旬すぎ頃から少しずつ動き出しました。

「荒起こし」の作業は、稲刈り後の刈り株や残った藁を土に混ぜて養分としたり、固まった土をほぐすことで土が養分を蓄えやすくするために行います。本氣米を作る農家の皆さんは、ひとりで10ha近くを担当しているので、田植えまでにすべての田んぼを荒起こしするために、順番に作業を進めています。

「排水パイプ」の埋設工事も、田植えに向けてスタートしました。田植えや稲刈りなど、決まった期間にしなくてはならない作業が、天候不順で田んぼがぬかるむことで出来ない事態を防ぐため、毎年少しずつですが、田んぼの改良も進められています。

越護啓子さん、来島!

農林水産省の6次産業化プランナーの越護啓子さんに来島いただき、本氣米に関わるメンバーにセミナーをしていただきました。

数多くあるお米のブランド化の流れの中、本氣米がどんな歴史的な背景を持っていて、本氣米のまわりにはどんなストーリーが詰まっているのか、そういう点をみんなで深堀していく中で「これだ!」という共感を生むキーワードが生まれてくることを教えていただきました。メンバーで島の田んぼの歴史に詳しい人に、改めて話を聞きに行くことが決まりました。

今月の農家さんインタビュー
竹中城太郎さん

浅井「3年目を迎えた本氣米の取組みについて、今後の展望を教えてください。」

竹中「もっともっと、販売数量を増やして、本氣米の耕作面積を増やしたいです。そして、耕作面積を増やすときには、もっと若い人にも本氣米を作ってもらったり、農作業の手伝いをしてくれる移住者さんにも組合に入ってもらって、賑やかな本氣米生産組合にしていきたいですね。」

 

野菜が高騰しているというニュースを見ましたので、今月の年間契約特典は、巡の環メンバーで作った無農薬の野菜をお送りします!小カブは、そのままでも甘くておいしいですよ!
※無農薬ですので虫が居る場合があります。ご容赦ください。
※年間契約特典として、農家さんが作っている野菜などを少量ですが同梱しております。

海士の本氣米通信 Vol.17

【写真左】2月9日に大分県別府市にある「夜カフェ?」にて、共催イベントを開催しました。
【写真右下】)海士名物の「ばくだんおにぎり」とサザエご飯のおにぎりで、本氣米を食べてもらいました。

大分別府に「本氣米」上陸!

2月9日に大分県別府市に訪問し、「本氣米」を食べていただきました。4年前まで海士町の特産品開発に携わっていらっしゃった、後藤隆志さんがオーナーをされている「夜カフェ?」さんとの共催で「大切にしたい暮らしの風景」と題してのイベントでした。

島でとれるお米はほんの少しですので、こうしたつながりを大切にしながら、自然と、島の田んぼをささえていただく輪が広がっていくことを地道に続けていきたいなと思っています。

40年ぶりの大雪!

2月5〜8日の3日間、海士町は40年ぶりの大雪となりました。日本海に浮かぶ離島ですが、暖流のおかげで例年は雪が降っても10〜15?ほどなので、今回の60〜70?といのは本当に異例でした。

雪道では、田んぼの作業をするときに使う「田ぐつ」がとても役に立ちました。田んぼで泥が入ってこないように入口のところが狭くなっていて、雪が上から入ってこないところがポイントでした。島の棚田の雪景色も最高でした!

今月の農家さんインタビュー
向山剛之さん

浅井「3年目を迎えた本氣米の取組みについて、今後の展望を教えてください。」

向山「これまでの2年間、個人の方に本氣米を知ってもらう機会が少なく、なかなか広がりきらなかった。これからは、もっと農家自身で都市部を訪問し、直接お話しさせていただける機会を作りたい。そんな際には、いま購入していただいている方と直接お話ししたいので、お声がけさせていただきます。」

 

今月のお裾分けは向山さんが作られている大豆です!約3倍の量の水にひと晩つけてから、煮ると美味しいです。少しつぶしてハンバーグに入れたり、ひじきと一緒に煮豆にしても美味しいです。
※年間契約特典として、農家さんが作っている野菜などを少量ですが同梱しております。

海士の本氣米通信 Vol.18

桜が満開になり、田んぼもいよいよ準備が大詰めです。

「海士の豊かさ」と日本

待ちに待った「春」が来ました!日本海に浮かぶ小さな島なので、風が強く、印象としても冬が長いので、春が本当に嬉しいです。島では、田畑におばあちゃんたちが出てくると、春だなぁと実感します。

春になると、山ではフキノトウから始まり、つくし、タラの芽と続き、これからがタケノコや山椒の収穫シーズンとなります。海では、ワカメ(根元のメカブも)、アカモクなどの海藻が採れ、目玉の岩牡蠣も3〜5月がシーズンとなっています。休みの日にちょっと、島内を走って、山ではタラの芽を、海ではワカメを採ったりする生活が、なんとも贅沢だなぁと感じます。

島に来て3年目となり、日常の光景になってしまったのですが、食卓が「島で採れたものだけ」になる日が珍しくありません。自分で採ることもあれば、誰かが採ったものを頂く場合もあります。そんな食卓から、島の自然に感謝する気持ちが、おのずと湧いてくると同時に、そもそも「日本」ってとっても「豊か」なんだなぁと感じます。海士町が「人口減少/高齢化が止まった奇跡の島」となった根底には、「島の自然の豊かさ」を守りたいという自然発生的な気持ちがあります。毎月の「お裾分け」だけでは、なかなか、この豊かさのすべてをお届けできないのですが、少しでも、「日本の豊かさ」につながる「海士の豊かさ」を感じてもらえるようにしていきたいなと思います。

これからも、本氣米から「日本の豊かさ」を感じてもらえるよう精進しますので、変らぬご支援の程、よろしくお願い致します。

■ 訃 報 ■
本氣米農家の村上良夫さんが、3月14日に逝去されました。心からご冥福をお祈りいたします。

島の田んぼを次世代につなぐため本氣米の取組みを初めて2年が経過し、これからもっともっと、村上さんの力をお借りしたいと思っていた矢先の出来事でした。思い返すと、村上さんには本当に、たくさんの応援を頂きました。家族で移住した私をとても気にかけてくださり、趣味である釣りに船を出してもらいご一緒したこともありました。村上さんから頂いた応援の大きさには到底かないませんが、より一層、本氣米を盛り上げていくことで僅かながらでもご恩返しが出来ればと思います。
巡の環 浅井峰光

 

今月のお裾分けは向山さんからいただきました、ワカメです。日本のワカメの8割以上が中国・韓国産となり、国産ワカメは貴重なものになっています。独特の風味をご堪能ください。
※年間契約特典として、農家さんが作っている野菜などを少量ですが同梱しております。

海士の本氣米通信 Vol.19

田植えしたばかりの苗は、本当にひょろっとしていて、心配になるくらいです。

コツコツ型の「本氣」

島ではゴールデンウィーク頃から一斉に田植えが始まります。本氣米を作る農家さんたちは、平均すると1人で30枚くらいの田んぼを担当しています(それぞれの担当する田んぼの中で条件の良い場所を選んで本氣米を栽培してくださっています)。30枚の田んぼを、荒起こし/中起こし/代掻きと最低3回はトラクターで土を起こします。同時に、1区画が小さな田んぼが多く勾配もある島なので、結果的に広くなってしまう「畔」や「土手」の草刈りという、地道な作業が続きます。さらに、常に水のある川がない島なので、「溜め池」の維持管理が欠かせません。島内に10個以上ある溜め池は、その水を使う人のグループで草刈りや水路清掃を行うのもこの時期となります。

1枚当たりの田んぼが広く、農業用水が蛇口から出てくるような本土のお米作りと比べると、島のお米作りは本当に手間がかかるものです。それでも、この10年で水田で耕作する人の数が74人から51人と3分の2になる中で、田んぼの耕作放棄地はゼロという状況を維持してきました(農業センサス2005/2015より)。

私も年に数回は田植えや稲刈りなどを御手伝いすることもありますが、ひたすらにコツコツと地道な作業の連続です。これまで耕作放棄地ゼロの状態で維持してきた先人の想いを受けて、いまの農家さんにも「田んぼのない島にしたら、島らしさが失われる」という想いがあります。自然の恵みの恩恵を自らが受けてきたからこそ共通してみんなが持っているこの想いをこれからも少しずつ繋いで行けたらと思っています。

島の身近な自然の恵み1
「タケノコ(孟宗竹)」

4月に入ると、巡の環オフィスのある村上家資料館の裏山にたくさんのタケノコが出てきます。ふとした時に30分ほどタケノコを掘っていると、肌寒い天気でもうっすらと汗ばむくらいの運動量になって爽快です。掘ってすぐにアク抜きをするとやっぱり美味しくて、島内でお裾分けしても意外と喜ばれます。4月上旬にタケノコ他、島で採れたものだけを使ったお食事会をしました。とっても「ほっこり」の時間でした。

 

今月のお裾分けは、「ふくぎ茶(フレッシュハーブティ)」と「葉山椒」です。どちらも山で自生しているものを少し分けていただきました。乾燥させないフレッシュな葉は流通していないので島ならではの楽しみ方です。葉山椒は、葉の部分を刻んで薬味としてご利用ください。
※年間契約特典として、農家さんが作っている野菜などを少量ですが同梱しております。

海士の本氣米通信 Vol.20

有志メンバーによる「無農薬×ハデ干し(天日乾燥)」の実験農場にて手植えによる田植えをしました。島前高校に島留学している高校生や、親子島留学で来島されている方とも一緒に田植えとおむすびメインのお昼ご飯会をしました。

「特別栽培米」表示可能に!

実は、これまでも表示はしておりませんでしたが、初年度より農薬と化学肥料を減らした「特別栽培米」として栽培をしておりました。このほど、表示方法などの確認が完了し、晴れて、特別栽培米としての表示が可能になりました。

「特別栽培米」とは、2001年に農林水産省が定めた「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」に従って生産された、化学合成農薬および化学肥料の窒素成分を慣行レベルの5割以上削減して生産したお米のことです。

本氣米は「半農半漁の島の風土を未来につなぐ」ことが目的です。本氣米の藁を食べた隠岐牛の堆肥を使う「山との循環」、田んぼから出る水が注ぎこまれる近海で養殖される岩ガキの牡蠣殻を使う「海との循環」。特に農薬の使用を限りなく減らしていくことが海と山の両方の循環にとって大切になります。本氣米は、農薬は当地比7割減、化学肥料は当地比5割減にて栽培をしています。今後も、この比率を高めていけるよう試行錯誤を続けていきます。

島の身近な自然の恵み2
「野いちご(草いちご)」

5月に入ると、島内各地で「野いちご」が出てきます。今年は合計で3?ほど採りました。本土にもあったはずなのに、島に来て初めて採るようになりました。採っても翌日にはまた赤く熟しているというシーズンが2週間ほど続きます。量に限りもありますし、商品化するには手間もかかりすぎるので島内でもほとんど流通しません。砂糖を少なめにしてレモンを多めにして作った自家製野いちごジャムは絶品です。

 

今月のお裾分けは、「青梅」です。商品にするための梅の木ではないので農薬を使っておらず、斑点などが目立ちますが特に害はないようです。梅シロップ/梅酒などがオススメですが、少し黄色く熟してからお風呂に入れて「梅風呂」にするのもいいかもしれません。
※年間契約特典として、農家さんが作っている野菜などを少量ですが同梱しております。